2020年、相次ぐ自殺のニュースに居ても立っても居られず制作しました。思い詰めているどこかの誰かに届いて欲しい。心の奥底にある「生きたい」というささやきに耳を傾けて欲しい。「君は奇跡」「君は2人といない」そんな、なかなかかけてもらえない言葉を、精一杯詰め込みました。

残忍な連続殺人事件が発生する。刑事はタイムマシンを使い、時空を超え日本の著名な凶悪犯罪者たちに接触。犯人逮捕に協力を求める…

映画監督を志す蒼は、プロデューサー・鳥海に長編映画の脚本を持ち込む。
鳥海の事務所で念願の打ち合わせに臨む蒼だが、意気込んでいた方向には話は進んでいかない。 理不尽な要求に違和感を感じる蒼だが、仕事の適性や作品作りへの意欲を試すような鳥海からのプレッシャーの中で、何が起きているのか、判断がつかなくなっていく。
密室で生まれる見えない支配と暴力、そして周りからは見えない痛みを切り取った物語。

18歳、6月、帰り道。今日は、ぜんぜん普通の日。ただの、アイツの誕生日。それだけなのに、私にとっては、特別な日。

離婚を決めた夫婦が、時間を共に過ごした街、逗子で最後にすごす1日。
何事もなくやり過ごそうとする妻を、夫は散歩に誘いだす。一瞬心が通ったように思っても、もう関係は終わったことを悟り合う。

14歳の私はある朝登校中に、突然“母性”に目覚めた。母性に囚われてから10年後、友人に聖母マリアの処女懐胎に似ていると言われ改めて自分の母性に疑問を持った。処女懐胎、遺伝子、妊活…10年前から現在までの記憶を旅して母性を探る。

アニメーション制作手法のロトスコープは、実写映像を基にドローイングなどを用いてアニメーション映像を制作する。本作品ではロトスコープのドローイングのような手動な制作方法を、機械学習、画像処理等のアルゴリズムを組み、データを抽出、加工を行い映像に演出を適用させた。その手法をプログラマブル・ロトスコープと呼ぶ。人の映った映像から人の情報を抽出し、人を「変化」させ映像として出力する。人の「変形・変化」を意図的に起こし、「人っぽさ」を探った。

回文とは、上から読んでも下から読んでも音が変わらない文章。確かに音は同じだが、違う意味になったり、ならなかったり。そんな不思議な詩の世界を描き出す。

ある日、自分が妊娠していることに気づいたマリア(中島唱子)。クリスマス前後に妊娠したと思われるが、彼女に男性経験は全くない。訳がわからず悩むうち、掌には聖痕のようなものが浮かび上がり、胎児は急激に成長していった。もはや堕ろすことも叶わないと知ったとき、彼女はタクシーの中でそっと涙をこぼした。運転手にそれは神の意志だと告げられたマリアは、やがて、そのお告げに従うかのように一連の奇跡を起こしていった。

地方の国立大学を出て一流企業に就職したものの女優になりたいという夢を捨てきれず単身上京が、結局あきらめる。そして、ローンでの買い物が癖づき借金地獄へ…。

カンボジアのサーカス発祥のバッタンバン。コロナウイルスのニュースは、罪のない若いサーカスの少年、テアラを悩ませます。 彼の親友は協力して彼のためにサーカスをします。

blue affairは、写真家がコザという街と出会った偶然から生まれたプロジェクトです。印象や記憶、そしてそこから現れた夢という「個人的で不確かなもの」と、写真という「ドキュメント」が混ざり合い、個人的ではあるけれど虚構ではないコザという街や人々の姿を映し出しています。

ある日訪れた渋谷のコンサート会場で颯一の目にふと入ったのは、10年前訪れた湘南で出会った美央だった。「I forget」の前奏が静かに爪弾かれる中、颯一は美央と過ごしたあの一日をゆっくりと思い出していく。

2020年、世界中が「変化」を余儀なくされた年に、自分の中で変わったもの、変わらないものを確かめたくて書いた詩「透明な私」を元に制作。私が着けた白いマスクは、私のこれまでを映すスクリーンになった。統合失調症を患う私を、時に苦しみ傷つきながら支えてくれる家族。野々歩・由梨・眠・花。「自分とは何者なのか」その答えを探しながら私たち4人は、今日を懸命に生きていく。

この喫茶店の店内には、なかなかメロディが入らない謎のレコードが流れている。お客としてやって来る様々な人の人間模様は、車窓を眺めているようにどんどん移り変わる。ここは、煙草を吸いまくったり、ありったけのメニューを頼んで食べたり、口笛を吹いたりしても、全て許される場所だ。そんなたまたま居合わせた他人同士が、バラバラな世界に各々耽っていても、ある一瞬、同じ時間・空間にいるのだという一体感が生まれる。繰り返される少しの違いが楽しめる、揺れながら回るアナログ感満載のアニメーション。

彼は家を出て行ったきり帰ってこなかった。
今でもミキが思い出すのは、階段を駆け上がるように、時には転げ落ちるように恋をいた小さな部屋。東京タワーでも、スクランブル交差点でも、スカイツリーでもなく。あの日々こそが彼女にとって東京だった。北海道出身のフォークシンガー、グッナイ小形『きみは、ぼくの東京だった』のMV。主演は北海道出身のサトウヒロキ。

ボロアパートの一室で朝から晩までトオルのことを考え続けるユウコ。ときには向かいのアパートを双眼鏡で覗きながら。ときにはキュウリをほおばりながら。ときにはたらいで水浴びをしながら。トオルが帰る時間、ユウコはよそ行きの服とメイクで準備万端。窓を開けると向かいのアパートに住むトオルがユウコに挨拶をしてくれた。「今日は暑いっスね」。

SSF2021 最優秀美術賞
肺気胸で緊急入院した男は、隣室からの不可思議な音で悩まされる。大部屋病室での人間模様をユーモラスに描く人形劇。

線路脇のアパート、1人で暮らす女性のもとに若い男がやってくる。それは縁を切った息子であった。5年ぶりの再会、それぞれの抱える想いも大きく、再び喧嘩してしまう2人。しかし、息子は「喧嘩をするために来たんじゃない。連れて行きたい場所がある」と母を無理やり外へ誘うのであった。

旧ユーゴスラビア出身で無国籍のフローリムは、母国の紛争中に起きた虐殺を生き延びた末に来日した。しかし最初の10年近くを刑務所と入管収容所で、その後の10年間を、帰る国もなく、就労許可も健康保険も得られない仮放免の立場で生きてきた。外国人向けの無料健康診断や過去の恩人たちの元を訪れる彼は、来日20年目の節目にこそビザを得られないかと一縷の希みを抱きながら、コロナ禍「前夜」の東京の街を歩く。

韓流ドラマ好きのエミナが、夜道で偶然出会った謎の男性。その男性は、ドラマの中の俳優とそっくりだった。エミナにとって、夢のような時間が訪れるが、、、その男性の正体は。。

どんな人もお洒落をして自信を持つことで、見た目だけではなく、心の中も輝き始める。４人の車椅子の女性がドレスアップしてより自由にキラキラ輝く瞬間がそこにある。全ての人が輝ける世の中をファッションで創造していく、スタイリスト石切山祥子と車椅子の女性たちの物語。

江戸時代初期およそ400年前、北海道の先住民族アイヌと松前藩の間では、交易が盛んにおこなわれていた。しかしその歴史の中で争いが起き、深い歴史の遺恨が残ってしまった。
現代に生きるアイヌのToyToyと松前町で暮らす杉本 夏子は、その遺恨を取り除くことを願い共に生きる道を見出している。

秋田の伝統料理「いぶりがっこ」。その伝統を生み、支えたのは日本一美味しいと謳われながら途絶えた「沼山大根」だった。その大根の目を覚まそうとするのは三人の男達。彼らにとってその大根は、近代化し続ける農業の在り方、私たち生き方を考えさせてくれる大切なものだった。本作は、そんな幻の大根を追求する男達の熱き記録である。

母親、父親、子どもが、暗い箱の中に。 子どもは断続的に咳を。母親は「なぜこんな状況になってしまったのか？」と問い、父親は「オレもよく分からない。」と。遠くから爆撃音が鳴る。いったい何が起きているのか？

マクレディ・エリンさんと森田みどりさんは、東京で3人の子供と結婚して20年。2018年、エリンはアメリカで性別変更を申請し、日本でも性別移行と結婚書類の変更を進めた。しかし、日本は彼女の性転換が事実上の同性婚の容認につながるとして、それを認めることを拒否してきた。

ごく普通の生活中年のサラリーマンは、毎日トラブルが絶えない。 話す相手を見つけることがでずにいた。友人、家族、同僚は彼を避け、彼らも同じようにそれぞれの問題を抱えていた。

SSF2021 北海道メディアアワード／SSF2021 アミノアップ北海道監督賞
嵐の中、風に吹き飛ばされ崖から落ちそうになったハリネズミ。ハリネズミを助けたのは、赤い風船だった。静けさを取り戻した森の中でハリネズミは、赤い風船に恋をした。

アートプロジェクト「記憶のミライ」に集められた約45時間分の北海道の地方と札幌を撮した昔の8ミリフィルムから約40分を展示用に編集し、さらに短編映画版として編集したものが本作です。北海道の夕張など炭鉱産業地方で育った女の子が、家族とともに札幌の都会へ移住し、他の家族や友達と共に少女へと成長していくようなイメージで、構成編集しました。

blue affairは、写真家がコザという街と出会った偶然から生まれたプロジェクトです。印象や記憶、そしてそこから現れた夢という「個人的で不確かなもの」と、写真という「ドキュメント」が混ざり合い、個人的ではあるけれど虚構ではないコザという街や人々の姿を映し出しています。

ある日、玲奈は過去にこの学校で自殺を配信した女子高生がいたことを知る。しかし動画はフェイクだとわかり、玲奈は女子高生が自殺したとされる3階の3番目のトイレで肝試しを試みようとするが… 縦型xスマホ画面の斬新なホラー映画

北海道厚真町で西埜将世は、「馬搬（ばはん）」という仕事をはじめた。馬の力を利用して、山中で伐採した木を運び出す馬搬は、林業の機械化によって、昭和４０年頃にはすでに廃れた仕事だ。新しく自分で始めた仕事に、楽しみで胸がいっぱいの夫に対し、妻の朋子は経済的な心配から不安で胸がいっぱいだった。幼い2人の娘もいる西埜家はどうなってしまうのだろうか。

大根をおろすことで心情を表現する大根春菜は周りから奇異の目で見られている。ある日、春菜は大根をおろしてると白井雫に絡まれるが、そこに面高幸大が助けに来る。しかし、白井が春菜をいじめるきっかけになったのは幸大のせいだった。そのことを知った白井は春菜と和解し、2人は春菜の個性を活かして"あること"を始める。

18歳、6月、帰り道。今日は、ぜんぜん普通の日。ただの、アイツの誕生日。それだけなのに、私にとっては、特別な日。

すっごくひまなホッキョクグマは、広い海で様々な動物たちと出会う。日本語と英語の言葉遊びで、絵巻物風(えまきものふう)に描く海の動物たちの楽しい物語。「カワウソ、かわいそう。/Other otter, poor otter. 」「ジュゴンはデュエット、ふたつのゴングでゴーン、ゴーン！/Dugongs duets dual gongs, dong, dong!」など...

吉川が死んだ。20代から40代にかけ共に過ごし、酒を交わす友人だった。今日は、通夜だ。だが、こんな時代、通夜に行くと言っても家を出る訳ではない。今は、何もかもがこんな調子だ。これから先の未来はどうなってしまうのか。

小学４年生の波田樹は友達の林拓実たちと先生にイタズラをしていた。ある日、それが先生にバレてしまい、呼び出された樹は思わず、一緒にイタズラをしていた友達の名前を言ってしまった。友達の反感をかってしまった樹は仲間外れにされてしまい・・・

北海道千歳市の建設会社「久健興業」は、ベトナム人技能実習生24名を受け入れている。 社長の山口さんは彼らに向き合い「低賃金で都合の良い労働力ではない」と気づく。 自身がかつて家や家族を失った過去を重ね「絶対に幸せにしてやる」と宣言した社長は、実習生との働き方を模索しながら、 遂に目標を見つける。

札幌の片隅にひっそりと佇む「スナック来夢来人」そこは夢や目標を失った彷徨い人が集まる不思議なお店。そのお店で繰り広げられる奇妙な人間模様と
突然巻き起こる奇想天外な出来事。そのお店には歌があり、笑顔があり、夢を応援したい仲間達もいる。是非、一度3000円を握りしめてご来店ください。

SSF2021 北海道メディアアワード／SSF2021 アミノアップ北海道監督賞
嵐の中、風に吹き飛ばされ崖から落ちそうになったハリネズミ。ハリネズミを助けたのは、赤い風船だった。静けさを取り戻した森の中でハリネズミは、赤い風船に恋をした。

2020年にパンデミックとなったCOVID-19。一時は終息したかの様に思われたが、遺伝子変異によって強毒化したウイルスは一気に拡大、東京はロックダウンを実施。外出規制が敷かれ、違反者には罰金か禁固刑が科せられる事になった。そんな中、ユートピアを目指して集まって来た者たちの、儚く切ない小さな抵抗の記憶。

シンディとクエンティンは、湖のほとりでロマンチックな週末を過ごそうとしていた。そこに忍び寄る殺人鬼。だが本当に恐ろしいのは、そこからだった。

河原で一人、フランソワーズ・サガンの「悲しみよこんにちは」を読む留美子。 共に暮らす 留美子と郁子は一見親子のようであるが 、留美子は郁子に異常な執着を見せ始めて…

地元の大学に通うリョウは、大学卒業後は写真家を志し上京しようとする。友人のユキは、地元に残り安定した生活を選ぶ。夢を追う者、安定した生活を選ぶ者、それぞれの人生を歩み始めようとする若者二人の一夜の話。

これはエイガ監督が絶滅危惧種にあり「特殊指定芸術家」として国に認定されている世界の物語。元エイガ監督で、現在は実家の温泉旅館を継いでいる君島映太（足立英）。彼のもとに不穏な刺客がやってきた。シオバラン市役所の片桐善(佐藤貴史)だ。片桐は地元で初開催される映画祭の為、短編を制作してくれるエイガ監督を血眼で探していた。しかし、映太は様々な事情でこのシノギからは足を洗っていた。そして数日後、昔のエイガ仲間も突然、顔を見せ…。全編POV（主観カメラ）で描かれる新感覚ヒューマンドラマが、今はじまる。