かつてキプロスの小さな海辺の町だったリマソールは、地中海のオリガルヒの楽園に変貌を遂げ、夏は常夏の町となった。フードスタイリストとしてこの街の変貌の担い手であると同時に犠牲者でもあるティナは、憂鬱な日々を送っていた。誕生日にすべてを捨てようとした彼女の人生を変えたのは、ある特別な出会いだった。

ヤニス（15歳）と母親は、母親の彼のアパートに引っ越すことになった。アパートの地下には、社会から隔絶されたハードロックな女性、オルガ（40歳）がいた。ひょんなことからヤニスはオルガとよく会うようになる。一方で、ヤニスがつるむようになったグループのリーダーは、オルガに会うたびに彼女をいじめていた。