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第21回サンパウロ国際短編映画祭01
第21回サンパウロ国際短編映画祭01

8月下旬にブラジルのサンパウロで開催された第21回サンパウロ国際短編映画祭(The 21th São Paulo International Short Film Festival)
の報告。

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SSF2010の準備中に参加したサンパウロの映画祭の報告が遅れていましたので写真と共に紹介します。2010年は8月20日から28日間開催され、札幌から日本の上映作品5作品を紹介するため、渡伯しました。

上映された作品は
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「大地を叩く女」「KUDAN」「午後3時30分15秒の観覧車」「わたしが沈黙するとき」「イシノオト」の5作品

今回の上映は現地の国際交流基金のサポートで招待され、ショーケースプログラムとして紹介されました。メインの会場は市内の中心部から少し離れたところにある、シネマテーク公式HPで、屠殺場だったところをリノベーションした施設。この場所にはアーカイブ施設と上映ホールが2つあります。他に市内の7カ所、郊外に2カ所、全部で10スクリーンを使い各会場でプログラムを上映。今回はこのうちの3会場を紹介します。

サンパウロの映画祭は2010年で21回目のブラジルで最大の短編映画祭。2010年は27プログラムを上映していました。札幌のプログラムはこの内のショーケースとして上映。他にはタンペレ国際映画祭のプログラムも上映されていました。また、フランスのクレルモン・フェラン、フィンランドのタンペレ、アルゼンチン、ギリシャの映画祭からも担当者が集まり特に南米において重要な映画祭です。

メインのシネマテーク:Cinemateca Brasileira
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会場へは映画祭の事務局が用意してくれたホテルから毎日30分おきに専用のバンがピストンで会場まで送迎してくれました、その途中に地下鉄の駅にも立ち寄って会場まで訳10-15分。地下鉄からは徒歩以外はこのバンしかないのでちょっと不便。

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ホテルロビーに毎日スタンバッている映画祭のボランティアスタッフ。さすがに21回目の映画祭はホスピタリティーも万全。色々教えてくれます。映画制作の学生。

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ゲスト用の受付デスク。この裏に映画祭の臨時事務局が設置されています。

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専属スタッフもいますが、ほとんどがボランティアのスタッフらしい。ブラジル・プログラム担当やインターナショナル・プログラムの担当者などに分かれているそうです。ツイッター担当者は会場を回りながら写真をとって連日ツイートしていました。

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ツイッター担当者(左):自分が監督した作品DVDをもらいました。プログラマーのアン。毎年クレルモン・フェランの映画祭で会うのにやっと彼女がプログラマーだと分かりました。ドキュメンタリー・アニメーション特集などをプログラム。アカデミー受賞作:ライアン・ラーキンのRyanも上映していて面白そうでしたが観ることができませんでした。残念。
ライアン・ラーキン参考HP

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メインシアターの前にあるホール。カフェカウンターもあります。

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まだ明るいので会場には人がまばら。

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メイン会場、ボールト型のウインドウの向こうは臨時の事務局。上映時はスクリーンが降りてきて、真っ暗になります。マイクを持っているのは、ブラジル担当のプログラマー。プログラマーが自分で解説するんだ!と感心。
映画祭は8月の第4週目、現地は季節的に冬なのですが異常気象で連日25度以上もありみんな薄着。会場内はクーラーが効きすぎて、冬でした。
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ブラジル・プログラムのディレクター(左)とアシスタント。彼女が毎日沢山のDVDを持ってきて渡してくれました。


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別棟にある映画祭用のフィムル・ライブラリーと視聴ブースの様子。毎日朝10時からDVDを借りて観る事ができます。

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同じ棟にあるチケットカウンター左と奥に別のシアターがあります。
実はこの映画祭、全てのプログラムを無料で観ることができます。チケットカウンターは整理券を配っているだけ。全てスポンサーのサポートによるものだそうですが、近年はサポートを受けるのがだんだん難しくなってきた、と言っていました。

ブラジル最大の都市での開催は多くの文化関連イベントなどに埋もれてしまう事になってしまいがちです。サンパウロ市内散策しても映画祭の事はあまり分かりません。しかし、21回の開催実績があるので映画制作を学ぶ国内の学生や業界関係者にはとても重要な映画祭のようです。また、入場料が無料なので若者だけでなく来場者の多くが年齢層の高め観客が目に付きます。

夜の会場の様子
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メインシアター前の長蛇の列
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映画祭が盛り上がるのはやっぱり夜でした。

02に続く、次回は上映の様子と他の会場を紹介します。