SSF

文化庁メディア芸術祭JAPAN MEDIA ARTS FESTIVAL

ようこそぼくです選YOKOSOBOKUDESU Selection

ポップな色使いで描かれたシュールなキャラクターが、ユーモラスな音楽にあわせて歌って踊るアニメーションシリーズ「ようこそぼくです2」「ようこそぼくです3」より5曲をまとめた作品。長くなってしまった髪を切りに行く歌「とこやの ひ」、“なにぬねの”の“ぬ”が踊りだす歌「なにぬねのの」、ポケットに住んでいる架空の天使“ぽてんし”が“わからない、わからない”と歌う「ぼくらのポケット百面相」、イカやタコ、そして人間の足の数にまつわる歌「タコスチュームでおどりませんか」、家族を乗せたクルマを猛スピードで運転する歌「クルマごっこ」を収録している。

Director
姫田 真武
Data
新人賞 | 短編アニメーション | 11分59秒
多摩美術大学大学院グラフィックデザイン学科修了。うたのおにいさんもどきになって自分勝手なうたとアニメーションの制作活動などを行っている。
©2013 Manabu Himeda All rights reserved.

    Airy meAiry me

    謎の生体実験が行われる病棟で日々看護婦から投薬を受ける被験者。ある時、看護婦が被験者のスイッチを押すと、キメラ(複数の動物のハイブリッドからなる怪物)へと変貌を遂げてしまう……。人にあらざる姿になろうとも人間的欲求を持ち続けた時、果たしてどんな光景が生まれるのか。そしてそれは看護婦と被験者の関係にどんな変化をもたらすのか──。アーティスト・Cuusheの同名曲から得たインスピレーションをもとに、2年近い歳月をかけて描かれた3,000画からなる手描きアニメーション作品。病棟内の時が止まったような風景と対照的な、揺れ続けるカメラワークや柔らかな色彩によって、独自の物語世界を描いている。

    Director
    久野 遥子
    Data
    新人賞 | 短編アニメーション | 5分38秒
    1990年生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業後、現在会社員。在学中は少女や動物、ヤンキーをテーマにしたイラストレーション、立体物、アニメーションなどいまいちグラフィック感のないものを中心に制作。
    ©2013 Kuno Yoko All Rights Reserved.

      WHILE THE CROW WEEPS ―カラスの涙―WHILE THE CROW WEEPS

      動物だけが持つことを許された「生きる」という本源的な意志や本能を主題とした作品。彼らのよどみのない純粋な生に対する意志は、言葉を持たないこと――つまり言葉(=思想)の欠如――に生来するパトス(情念)に他ならない。本作の「子ガラス」と「母」の関係は、生と死という矛盾する二つの概念が、互いに補完し合い、両者が一体となってひとつの全体性をなす“融即”の関係にあることを物語っている。自分のために犠牲となった亡き母を補食し、命をつないでいく「子ガラス」を描くことを通じて、我々人間にとっては禁忌とされるカニバリズムをやすやすと超え、己以外の他者に生命が融けてゆく象徴的なイメージを表現している。

      Director
      鋤柄 真希子/松村 康平
      Data
      新人賞 | 短編アニメーション | 8分
      鋤柄 真希子:1982年、大阪府生まれ。2000年代後半よりマルチプレーン撮影台を使った手描き短編アニメーションの制作を開始。
      松村 康平:1980年、大阪府生まれ。アートの現場での映像制作をはじめ、さまざまなジャンルの作家のプロジェクトに撮影監督として参加。
      ©sukimaki animation. All rights reserved.

        かまくらSnow Hut

        田んぼに積もった雪で作られたかまくらをイメージした作品。白と静寂に包まれた空間の中で、たわいのないモチーフや動きをゆるやかに表現。春の訪れをかまくらの中で静かに待っている間の、温かいようにも冷たいようにも感じられる感覚、そしてその何ものにも代え難い自由な時間を描く。

        Director
        水尻 自子
        Data
        審査委員会推薦作品 | 短編アニメーション | 5分22秒
        1984年生まれ。女子美術大学デザイン学科卒業。手描きやコマ撮りアニメーションを中心に制作し、身体の一部をユニークな視点で捉えた独特のアニメーションを得意とする。
        ©Yoriko Mizushiri, 2013

          やますき、やまざきYamasuki, Yamazaki

          うれしい時、喜んでいる自分にまたうれしくなり、理由も忘れ、全身を巡る喜びは、悲しみや狂気までを包括して花ひらく……。2013年の正月に向けて制作され、新年が幕開けるというだけで喜ばしいという「あっけらかんとしためでたさ」と、作者が日常的に感じている「理由を忘れるほどの大きな喜び」とを掛け合わせて表現した作品。

          Director
          しし やまざき
          Data
          審査委員会推薦作品 | 短編アニメーション | 2分22秒
          1989年、神奈川県生まれ。アニメーション作家。
          ©2013 Shishi Yamazaki All Rights Reserved.

            ウィリー・ウィンキーWee Willie Winkie

            舞台は、巨大なザリガニが出没する街。ザリガニ駆除で家族を養う男、そのザリガニを溺愛する男、目玉焼きと同棲する青年、講演でボール遊びする少年……。それらが交錯した時、ある事件が起きる。愛が暴力を生み、愛が狂気を生み、愛が生命を生むことをテーマに描かれた、空想と現実が入り交じる、愛についての寓話。

            Director
            坂元 友介
            Data
            審査委員会推薦作品 | 短編アニメーション | 6分40秒
            1985年、栃木県生まれ。東京造形大学アニメーション専攻卒業。
            ©Yusuke Sakamoto

              AnomaliesAnomalies

              「ネッシー」が“初めて”写真に撮られてから80周年を記念し、さまざまな作家が「Secret Monsters(未確認動物)」をテーマに映像をつくるというイギリスのテレビ局・チャンネル4の企画で制作された作品。「未知でコントロールできない怪物のような<例外>の存在は、私たちを豊かにするのか」をテーマとしたドローイングアニメーション。

              Director
              和田 淳
              Data
              審査委員会推薦作品 | 短編アニメーション | 3分
              1980年、兵庫県生まれ。2002年頃から独学でアニメーションを制作しはじめ、『わからないブタ』『春のしくみ』などの作品が国内外の映画祭で受賞、『グレートラビット』(2012)がベルリン国際映画祭短編部門で銀熊賞を受賞する。
              ©Atsushi Wada MMXIII

                Ici, là et partoutHere, There and Everywhere

                愛や恋はとても素晴らしく人生を豊かにしてくれるが、実体がなく、時にとてもあやふやで切ない――。恋に浮かれ、愛にあふれるはかなさをテーマに、物体が次々とメタモルフォーゼしていく様子を手描きアニメーションで表現。制作過程で作者自身が失恋を経験する中でつくられた作品。

                Director
                冠木 佐和子
                Data
                審査委員会推薦作品 | 短編アニメーション | 2分10秒
                1990年生まれ、東京都出身。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業(2013)。
                ©Sawako Kabuki

                  みゃくみゃく -Drops of Life-Drops of Life

                  血液を舞台に、命の営みを描いた作品。細胞の化身がゆらゆらと、赤い玉を運ぶ。彼れには最後、向かう先がある。“あるじ”に知られぬまま遂行される、小さな使命の繰り返しが、ただ密やかに生の時間を紡いでいく――。水彩による背景と、デジタルで作画したドローイングアニメーション。

                  Director
                  今林 由佳
                  Data
                  審査委員会推薦作品 | 短編アニメーション | 6分7秒
                  1985年、千葉県生まれ。デジタルでアニメーションを制作。
                  ©2013 Yuka Imabayashi / Graduate School of Film and New Media,Tokyo University of the Arts

                    キックハートKick-Heart

                    湯浅政明が原作と監督、押井守が監修、Production I.G.が製作を務める、プロレスを題材としたオリジナル短編アニメーション。クラウドファンディング(インターネットを通じて不特定多数から協力、資金の提供を受けること)を活用し、世界中のファンから支援を受け、そのコミュニケーションからスタッフが刺激を受けて作られた新しいスタイルの作品。

                    Director
                    湯浅 政明
                    Data
                    新人賞 | 短編アニメーション | 12分43秒
                    1965年、福岡県生まれ。監督作に『マインドゲーム』など。
                    ©2012 Masaaki Yuasa, Production I.G
                      • Matureショッキング・暴力的描写などを含む作品
                      • Mature/Nudity性的描写などを含む作品
                      • Mature学生監督作品